商品のラインナップについて
企業型確定拠出年金において、用意することのできる金融商品としては、定期預金から公社債、保険商品、投資信託などがあり、元本保証のあるものとないもの、安定的な運用でリスクの低いものとリスクは高いが大きな収益の見込めるもの等様々な性質のものがあります。
法律上は、最低3種類の商品を用意することが求められており、かつそのうち1種類は、元本保証のあるものでなければなりません。
商品選択のポイント
確定拠出年金では、掛金の運用先を加入者自身で選ぶことが出来る点にポイントがあります。市場環境についてしっかり勉強して、高い運用利回りを目指したいという人もいるでしょうし、大きく増えなくてもいいから、預貯金や保険のような安定した商品を選択したいという人もいるでしょう。
運用商品の選択においては、加入者は、掛金の範囲内で複数の商品を選ぶことができますし、それらの商品にどういった割合で投資するかを決めることも出来ます。
ただ、個人で投資をした場合は、運用利益に税金がかかるのに対し、確定拠出年金においては、運用益に課税されないのが大きなメリットですから、積極的に利益を狙うのも一つの方法といえるでしょう。
定期的な見直しを
確定拠出年金では、いったん金融商品を選んだからといって年金受け取りまで固定しておく必要はなく、随時、運用商品や割合を見直すことができます。
確定拠出年金に加入すると年1~2回運用報告書が届きますし、ホームページでも残高が確認できます。運用状況はどうなっているのか、現状の運用をそのまま続けていいのか、常にチェックする必要があるでしょう。
例えば、株式に投資する投資信託を選んでいる場合には、株価があがって投資信託の運用益が出ているときに売却して利益を確定し(利益には課税されません)、公社債などの安定的な運用のものに振り替え、株価が下がっているときには、また株式投資信託へ振り替える等の運用が長期的に見て利益を上げる方法だといえます。
また、若いうちは積み立て額も多くないのでリスクをとって収益を狙い、年齢とともに積み立て額が多くなってきたら、安定的な運用の商品への割合を段階的に増やす等、ライフプランに沿って運用商品を見直すのも良いかもしれません。